2020年07月14日

日本のIT技術

日本政府(厚生労働省)が作らせたCovid-19感染者接触アラートアプリCOCOAの不具合が報道されています.
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200623/k10012480511000.html

一律10万円を配る「特別定額給付金」のオンライン申請におけるトラブルといい,行政が関わるこの手のシステムは,多くの場合,レベルの低いシステムが納品され,税金の無駄遣いに繋がっているように思います.

この問題と,日本がIT技術で各国から引き離されていることには,少なからず関係があるのではないでしょうか.このような技術力の無い業者が大きな仕事を獲得できることで,業界全体の技術力が上がらず停滞している原因の一つに,行政が強いられているナンセンスな入札制度があると考えています.

「システム開発」に入札制度がそぐわないことは,以前にも指摘したことがあります(大学における随意契約).結果として,本学でも出来の悪いグループウェアや旅費申請システムが納品され,業務効率を大きく低下させています.とくにグループウェアは想像を絶する質の低さです.

学内システム導入でも,教員が仕様書(つまり,こんなことが出来て欲しいという項目のリスト)を作成し,業者はその穴を探してコストを下げ,粗悪なシステムが導入されるという事例が過去(もうかなり前のことです)にありました.当然,技術審査委員会では,その提案を避けて別のシステムの採用を決めようとしたのですが,問題の業者から「価格が安いのに採用されないのはおかしい」と,訴訟をちらつかせる恫喝的クレームがあり,問題回避を優先した意思決定権者がそのクレームに屈してしまいました.

このように粗悪なシステムであっても,他者よりも少しでも安ければ入札に勝てて大きな利益を手に入れることができてしまうので,業者の多くは技術力をつけてより良い提案をすることよりも,いかに仕様書の穴を探して,コストをカットするに注力することになります.これでは業界全体の底上げがされないのは当然ですね.

情報産業が世界を動かしている時代に,いつまでもこんなことを続けていて本当に良いのでしょうか.
posted by H. Suto at 09:44| Comment(0) | 日記

2020年04月09日

WHOテドロス事務局長の発言について考えたこと

世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルス.本学も前期の授業開始日が延期されました.ほとんどの講義が遠隔で行われることになりそうです.思えば昨年の年末,中国国内で急速に広がりつつあったのにも関わらず,WHOが「ヒトヒト感染は確認されていない」と警告を出さず,中国が春節の大移動に入ってしまったのが拡大の始まりでした.

そして米国大統領のトランプ氏が,WHOの姿勢に対して苦言を呈したのに対しての,WHOテドロス事務局長の反論がこれでした.

“We aren’t angels. We are human beings, we make mistakes like other human beings,”
「私たちは天使ではないのです.人間なのだから,他の人たちと同じように失敗もするのです」

https://nypost.com/2020/04/08/who-head-doesnt-care-about-attacks-following-trump-criticism/

実に恐ろしい言葉です.もちろん,人間は失敗をします.それ自体は仕方のないことだと思います.しかし,それでもやはりWHOは基本的な判断ミスをしていると思うのです.

現在のデータに基づく予測には必ず「間違い」が伴います.それ自体は仕方のないことです.そして,大学で統計を習った人ならば知っていると思いますが,そのエラーには2つのタイプが存在します.つまり第1種の誤り第2種の誤りです.

第1種の誤りは,実際には「パンデミックが起こる状況」なのに,「起こることはない」と判断してしまう間違いです.一方,第2種の誤りは「パンデミックが起こる状況ではない」のに,「起こる」と判断してしまう間違いです.これは,片方の間違いの確率を下げようとすると,もう一方の間違いの確率が上がったしまうというやっかいな関係にあります.今回のWHOの誤りは前者,つまり第1種の誤りでした.

人間は必ず間違いをするわけですから,間違えが起こったとき,どちらが深刻な状況を引き起こすがについて考えなければならないわけです.たとえば,新薬の試験であれば,「副作用がある状況」なのに「副作用はない」と判断して認可してしまう方が深刻な問題を引き起こすと考えて,「副作用はない状況」なのに「副作用がある」という間違いには多少目をつむって厳しめに判断をする必要があります.

今回の新型コロナウィルスに関する判断はどうでしょうか.誰が考えても「ヒトヒト感染はない」と判断したのに実際には「ヒトヒト感染があった」方が被害が甚大です.ただ,テドロス氏個人の政治生命としては「ヒトヒト感染がない」のに「ある」と判断してしまう方がハイリスクです.警告を出して対策に手間とお金をかけたのに結局簡単に収束してしまったら「お前,危ないって言っていたのに,結局なんにも無かったじゃないか,この狼少年め!」となりかねないからです.だから,どこかの国の首相のように,いよいよ手遅れになってしまってから緊急宣言を出す方が政治家にとってはローリスクなわけです.でもここは,トップが強い意思をもってリーダーシップを発揮しなければならないところなのです.しかし残念ながらテドロス氏は自分個人のリスク最小化を選んでしまったのでした.

「人間は失敗する」からこそ,WHOには,第2の誤りを恐れず,小心すぎるぐらいに「パンデミックが起こるかも」と警鐘を鳴らし続けて欲しいのです.しかしながら,上のテドロス事務局長の言葉からは,そんなことは全く考えていないことが伺えます.「WHO,大丈夫なのかな」と不安になる発言でした.
posted by H. Suto at 23:40| Comment(0) | 日記

2020年03月21日

ダイソーのスピーカーで工作

ダイソーで300円で売られているスピーカーが,改造の素材としてなかなか面白いと聞き,試してみることにしました.

同じくダイソーでちょうどいいサイズのMDF材(200円)を売っていたので,ついでに購入.こいつでケースを作成することにしました.160mm x 90mm x 105mmのサイズでバックロードホーンもどきの設計で線を引いてみるとほぼ余すことなく利用することができました.スピーカー端子はeBayで2個512円で購入しました,安い割になかなかよくできた部品です.スピーカー端子を取り付けるための木ネジ(5mm)と,底に貼る為のフエルトをホーマックで261円で購入.

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せっかくなのでアンプ基盤も工作の素材にすることにしました.手持ちのLEDと抵抗を使って電源ランプをつけました.また,カップリングコンデンサーを,手持ちの2.2μFフィルムコンデンサーに換装し,このサイトを参考にNF型バスブースト回路を追加してみました.(手持ちの抵抗,コンデンサ,スイッチ部品を利用)

はじめは,もともとのスピーカーケースを利用してアンプの筐体を作る計画だったのですが,思ったより配線と追加部品が多くなりうまく収まらなかったので,Gショックが入っていた箱を加工して使うことにしました.出力用のステレオピンジャックと電源共有用のUSBケーブルはもともと付いていたものをそのまま利用.アンプ側のスピーカー端子もeBayで購入.5つ入って201円でした.こちらは,値段なりの品質で,すぐに壊れそうです.

スピーカーに手元にあったニスを塗って完成.余っていたLANケーブルを加工してスピーカーケーブルとして利用しました.

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工作にかかった費用は,1,464円(+手持ち部品).10年もののKENWOODのCDプレイヤーやEcho dotを繋いで鳴らしています.当然ながらパンチ力はありませんが素直な音で鳴ってくれて,ダイニングのBGM用としては満足です.
posted by H. Suto at 18:12| Comment(0) | 日記